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3日目 頚椎の講義でBarral D.O曰く、「オステオパシーの歴史の中でも、患者を痛めるリスクがある部分がパフォーマンス的な荒っぽい頸椎のストラクチャテクニック」だそうですが、NMAを使えば頸椎すべての関節を緩めることが可能だそうです。確かに、すべてのテクニックにおいて“痛い”のはありませんでした。しかも関節症にも使えるテクニックなので非常にありがたいテクニックです。 この講義で、関節症に対する見方、考え方がだいぶ変わりました。 また傾聴トレーニングの講義では、ものの1分足らずで診断まで行う超人技(本人にとっては毎度のこと)を披露してくれました。本当に診断まで速かったです。(コツがあるそうです。) 〖そのコツは、次回のセミナーでお聞きになるといいと思います。〗 クリニックでは、まず年齢だけ聞いて1分ぐらいで診断を出してから患者に問診をし、その問診とBarral D.Oが見つけた問題点を照合してから施術方針をたて施術を行うそうです。 このように施術をし、治療効果を高く評価しているある企業が、プロスポーツ選手を獲得する際に年俸に見合ったコンディションであるかどうか診てもらうために連れてくるそうです。 (なんともすごい内容の話でした。) また、セミナー期間中に自宅から通っておられる受講生の中にはさっそく肩の悪い患者に治療で使ったら、「肩の痛みがなくなり動きも改善したよ。」と臨床報告などもあり、通訳を介してうなずきながら聞いていたBarral D.Oは当然・当然と言わんばかりの表情をして、(冗談)ボーナスを要求していました。それで会場は大爆笑。 4日目(疲れをしらないBarral D.Oは最終日ももちろん快調) 管症候群の講義では、手根管症候群のアプローチは学んでいてもギオン管症候群については知らなかったので、この講義をきいて管症候群へのアプローチ法がより明確に理解できるようになり臨床でもすぐに効果が出ました。 そして、頸椎の姿勢とエモーショナルの関係もユーモアたっぷりに身振り手振りで説明され2013年のファイナル講義となりました。 ここで、≪Barral D.Oセミナーを長年受講されている先生方から聞いた話をご紹介≫ 先輩方の話によると約40年前に初来日したころは、Barral D.Oはとても近寄りがたく少し怖い印象だったようです。しかし今ではそんな感じは全く消えた。という声をよく耳にします。 当時は英語を使っての講義で母国語ではないため少し堅い印象だったようですが、ここ8年ぐらい前からはフランス語通訳のスペシャリスト野原道広氏が担当するようになりユーモアたっぷりフレンチジョーク?(そんな言い方はないかもしれませんが、いろんなオステオパシーネタが出てきます)も満載で講義されるので、その頃と比べるとBarral D.Oって怖くなく意外と親しみやすい人なんだな~という具合にお人柄も感じとれるセミナーに変わってきている印象をうけました。 JOMAとBarral D.O このように4日間通して、いい雰囲気でセミナーができるのも長い付き合いとBarral D.Oが毎回来日セミナーで「会長と理事を信頼している」と、お話するので素晴らしい信頼関係ができているからこそ多忙にもかかわらず日本までオステオパシーを教えに来られている印象を受けました。 ちなみに、Barral研究所のHPをみると日本国ではJOMAと原田健穰会長の連絡先が出てきますので、地方(遠方)の先生でも安心してセミナーを受講できると思いますし、内容は今回もそうでしたが毎回期待以上です。(レポートに加え少しJOMAの宣伝をしてしまいました。) その理由の1つは、オステオパシーが常に進化しているからだと思います。 新マニピュレーションアプローチ本について 科学新聞社から、1冊目(2010年):末梢神経マニピュレーション、2冊目(2012年):体からのシグナル と続いて、今回3冊目(2013年):新マニピュレーションアプローチ≪上肢編≫が出版されている。 体からのシグナル(J-P Barral, D.O著)以外は、J-P Barral, D.OとA Croibier, D.Oの共著本ですが、A Croibier, D.Oの奥様が医者でありオステオパスD.Oということもあってか、テクニック以外は医者が読んでもオステオパシーの理解が深まりやすい内容になっていると思う。 つまり、日本の医者やコメディカルの人達がオステオパシーを知る意味でも最適な一冊だと思いました。一言で言うとタイトル通りですが、(今までになかった)関節に対しての新しいアプローチ法です。関節包、軟骨、関節唇、滑膜、滑液包、靭帯、筋肉、脈管系、神経系、筋膜、皮膚などのテクニックも全て入ってますし、おまけに感情まで記載があります。(おまけにと書きましたが、Barral, D.Oからしてみたら当たり前にようです。) 2007年のセミナーで、オステオパスが感情領域を上手く施術できればそれ以外の施術レベルもすごくアップしてくると講義で話されていたのでそのヒントがこの本には書かれています。 特に、今回の新マニピュレーションアプローチ本では、皮膚をはじめ軟部組織に対する見方・考え方が強烈に変わるでしょうし、あまり書かれることが多くない心理-感情による要因や内臓以外での(上肢)各部位における感情的反応の解説箇所はオステオパシー実践者のみならず治療に携わっている人には、とても興味深いところだと思います。 そんなに多くのオステオパシー本を読んでいるわけではありませんが、日本で出版されているオステオパシー本の中ではこの本だけにしか記載されていないと思います。つまり、期待以上の内容が書かれています。 本人曰く、これまたJ-P Barral, D.OとA Croibier, D.Oの自信作だそうです。 (レポートに加え少し科学新聞社からの出版本の宣伝をしてしまいました。) 最後に JOMAの発表によりますとJ-P Barral, D.Oは2020年まで断続的に来日セミナーをしてくれるそうです。 日時、詳しい内容等は決まり次第HPに公開していくと話されていましたので、受講を考えている方は時々チェックしておくといいでしょう。 ①≪上肢編≫ ②≪下肢編≫ ③≪脊柱と骨盤編≫とあるNMAシリーズはまだまだ続きます。 また機会があればレポートしますね。
by japan-osteopaty
| 2013-09-30 09:56
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